2015年07月07日

にっぽん子育て応援団 子ども・子育て支援新制度勉強会開催報告記

にっぽん子育て応援団 子ども・子育て支援新制度勉強会
「今、はなそう! わがまちの子ども・子育て会議オフ会」
開催報告記


 平成27年4月17日(金)18:15〜20:30、横浜社会福祉センター(健康福祉総合センター内)8階大会議室8Bで、子ども・子育て支援新制度勉強会「今、はなそう! わがまちの子ども・子育て会議オフ会」を開催致しました。
 にっぽん子育て応援団が2013年から運営している「わがまちの子ども・子育て会議」メーリングリストに因んだイベント名の勉強会への参加者は34名。このほかゲストとして、内閣府・厚生労働省・文部科学省からも参事官・室長・企画官および係長などにご参加いただき、開催の地元横浜市からもこども青少年局の局長・部長・課長などにご参加いただいて、各地の地方版子ども・子育て会議委員や行政担当者、NPO市民活動団体等の方々とともに、この4月から本格スタートした「子ども・子育て支援新制度」に向けた、これまでとこれからの「わがまち」の取り組みについて、ワールドカフェ形式で語り合いました。

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メーリングリストでも熱い議論があった
新制度がスタートして、今の状況の話をして共有、始まったからこその話


 勉強会の冒頭、内閣府子ども・子育て本部参事官(子ども・子育て支援新制度担当)の長田浩志さんに、新制度のポイントについて、おさらいを兼ねたミニレクチャーをお願いしました。
 ミニレクチャーのあと、6つのテーブルでテーマごとに意見交換や情報交換を行うワークを、ワールドカフェ形式で2セッション行いました。セッションごとにグループごとのワークの内容をシェア、テーブルチェンジにより人員構成を変えて次のセッションに臨みました。2セッション目のシェアリングの後、ゲストの方々からまとめのコメントを頂戴し、終了しました。
 「わがまちの子ども・子育て会議」メーリングリスト、通称「わがまちML」のオフ会をも兼ねた勉強会では、これまでメーリングリストで交わされた議論を共有して来た仲間や、難しい用語や制度上の疑問をわかりやすく解説してくれた内閣府と厚生労働省の担当者と直に会って議論を交わす場でもありました。バーチャルからリアルへ。やはり直接会って話し合うことは大切です。各自治体、各地域でも、同じように地域の方々同士で議論を重ねる機会を作って行く努力が必要というのが、最終的なまとめになりそうです。
 今後も、同じような勉強会開催を企画して行きたいと考えています。
 以下、当日のやりとりのエッセンスを、詳細メモからの抜粋でお伝えします。なお、お名前を出させていただいた方々の肩書きは、オフ会開催当時のものです。

◎ミニレクチャー「新制度のポイントについて」
内閣府子ども・子育て本部参事官(子ども・子育て支援新制度担当)長田浩志さん

 新制度の意義を改めて考える。消費税を活用して子育て支援の質量の充実を目指す。財源を使う意味合いの一つ。消費税は社会全体で広く薄く集める。社会全体で支える意味。児童のいない町では新制度は関係ないと言われるがそうではない。

 ただ、待機児童解消が大事な目的の一つには違いない。これまで、行政や自治体が手をこまねいていたのかというとそうではない。保育所の定員は増やしており、ここ数年は4〜5万人増。一方、利用率が上がっている。保育を必要とする方が多くなり、追いついていないのが実態。待機児童数を追っているだけでは潜在需要を掘り起こすだけで解消できない。これまでも待機児童解消といってきたが、新制度と何が違うかというと、掛け声だけではなく、具体策を示し、講じる。
 待機児童解消に向けた3つのアプローチ。今回は、市町村の計画作りの中で潜在需要も含めたニーズをはかるとともに、消費税を含めた財源の裏打ちがある。さらに、保育の認可制度の改善。保育所の認可は都道府県知事が行う。認可に当たって保育士の配置基準等があるが、実際にはその基準を満たしていても都道府県知事の判断で認可しないことも可能だった。新たな仕組みでは客観的な基準をみたしていれば認可される。株式会社等が排除されることがあったが、認可に入る。また、小規模保育。20人以上の定員がないと認可されなかったが、小規模保育でも義務的な機関としてお金を出すこととした。都市部で保育士の確保が困難な地域でもきめ細やかに対応。建設の時間がかからないので迅速に対応できる。(小規模保育の人口減少地域における意義については後述)

 待機児童対策ではないという点で幼児教育の充実。この点はもっと強調されるべき。幼稚園対応の1号認定の子どもについても、国と自治体で義務的に経費を負担する。従来の私立幼稚園に対しては、就園奨励費補助や私学助成といった公的なお金が入っていた。従来の私学助成や就園奨励費は最終的には自治体判断。予算が足りない場合には削ることもあった。新制度では国が公定価格を決めて一定の基準額については国・自治体が責任を持って支出。市町村が幼児教育を受けた家庭のニーズに責任を持って幼児教育を補償する意味がある。国や自治体が同じようにお金を出しても違いがある。そういう目で見ると、地方自治体ではもともと市町村では保育には実施責任があるので保育所はある。人口規模の小さい自治体では保育所はあるが幼稚園はないところもある。1号の子どもは関係ないということではない。3歳以上の幼児教育の受け皿がないのであれば真剣に考える。一つの解決策としては保育所を認定こども園として1号を受け入れる。そこを真剣に考える必要がある。地域においても1号給付の意味合いも考えることが大事になってくる。
 認定こども園制度を活用する。両方の機能を持って総合こども園に一本化すべきとの話だったが、国会の議論を経て、認定こども園か幼稚園、保育所はそれぞれで選択してもらうこととなった。大事なことは、保育所であれ認定こども園であれ、1号のニーズ、保育のニーズに、全体として満たしていくことが重要。そういった地域のニーズを満たす在り方として、幼稚絵・保育所がそれぞれの役割を果たせれば、」それでよい。逆に認定こども園が地域ニーズにかなっていれば、その設置を積極的に考えていく。都市部など、待機児童がいるなら幼稚園が認定こども園に移行することで対応できる。今回の制度設計の意義の一つは3歳以上に向け、広い意味での幼児教育を補償することであり、認定こども園のスキームを活用することが有効となる。

 在宅子育て世帯への支援。0〜2歳、3〜5歳のマトリックス。1〜3号に該当しない子どもをどう支援するか。ここを支えることが虐待への予防にもなる。給付の枠組みではないが、一時預かり事業や地域子育て支援拠点の活用などの支援メニューを用意した。0〜2歳で在宅は7割。ここへの支援をしっかり目を向ける必要がある。一方で1〜3号認定は客観的に見える部分。それに対して0〜2歳は定量的なニーズが見えにくい。この地域支援の部分について、国は財政的枠組みで見るしかないが、実際に地域でどの程度必要なのかに関しては、市町村の判断にゆだねられている。地域による意識や、取り組みの差が出やすい部分と認識している。そういったところからNPOなど子育て支援をされている立場から行政に訴えていくことが大事。行政ではそういったニーズをしっかり把握、受け止めることが大事。量的な議論が中心になってきたという声もあるが、今後の議論ではそうした点にもフォーカスをあてることが大事。
 地域の実態に応じた子育て支援。新制度は待機児童対策、大都市の問題に熱心といわれるが、地域ごとの実情に合わせ、その意義を整理すべき。例えば認定こども園制度では、人口が減っている地域ほど、効率的に教育・保育を提供、集団規模を確保する意義があるだろう。また、人口減少地域であれば従来子どもの数が減ってきて20人を維持できないので、保育所を統合せざるを得ず、身近な保育施設が減ることになるが、小規模を活用すると身近な地域で保育を維持できる。一つの枠組みとして地方。都市部の意義がある。

 最後に今日の会議の一つの大きなテーマ、今後、計画内容の妥当性をしっかりウォッチする第二段階に向けて何をどう取り組むか。今後は、点検評価する継続的な取り組みが大事。3月に国の子ども・子育て会議には、点検評価の内容例を資料として提出した。潜在的なニーズも含めて量を見込んでもらったが、これが実際のニーズと比べて妥当だったか、設定した確保方策が計画どおり進んでいるのかを診てもらう必要がある。そういった点検評価をするためにも、地方版会議は計画を作って終わりではなく、計画的に活用することが大事。地方版会議の活用だけではなく、事業者などへのヒアリングや勉強会などもそうした会議とともに重要との指摘もあった。これも点検評価の大事なプロセスとなる。自治体への点検・評価の視点を示したい。
 国も一方的に抽象的にいうだけではなく、活発な議論の下で計画を作った自治体もいくつかあるので、そうした自治体を調査して共有する。こんな工夫をすればいろんな展開ができるといったことを教えあう。制度そのものが、行政に物申すためには何がポイントかわからないので制度そのものを知ることが出発点。知る機会づくりができるといのではないか。今年度6月から知る場作りを育成できる研修会を展開したい。その土台となった昨年度実施した事業の報告書抜粋を配布した。取り組みのヒントがあると思う。ご参照いただければ幸甚である。

ワールドカフェ方式で論議
多彩な意見が出されたグループディスカッション

◎グループディスカッション その1

 「わがまちの子ども・子育て会議と事業計画」

○とあるグループでのやりとり
Yさん 横浜市で子育て支援活動。今回の制度に関しては、横浜市の子ども・子育て会議の保育教育部会、ニーズ調査の数を見て整備量などを決める部会に所属。横浜市は18区で市民意見交換会を行って、市民の意見を出した。パブコメ2000件程度。市民同士が話し合うより、それぞれが要望する説明会だった。そこがスタート。制度をどう生かすか、市民が意見を言う機会を設けないといけないのではないか。
Mさん 内閣府に横浜市から派遣されている。これまで市では子ども業務には携わっていなかった。勉強中。どんな考えで計画を作成されたのか一端を知りたい。広報などを担当。
Hさん 地域子育て支援拠点のスタッフ。利用者説明会に参加したが、行きたくても行けなかった人がたくさんいた。保育所に入りたい人は、説明会を聞いておかないと保育所に入れないのではないかと焦燥感を持っているようで、案外無関心な人も多い。一方、拠点にいると、幼稚園にいる人が多く、なおさら無関心。別に新制度説明会を聞かなくても幼稚園入園の申請はできる。そこは何も変わらない。「就園奨励費がなくなった」と支援者から言われても「ふーん」で終わり。
Tさん 何かの取材のついでに新制度のこと聞くと、「何か変わりそう」とか、「あまりよくわからない」という反応。そういうのが実は現実。意見交換会に来る人はいいが、ここに来るまで(この勉強会に参加するようになるまでの、それぞれの経緯)が大きいのではないか。次の年度のことも分からない委員のいる自治体もある。
Oさん1 公募会議名が次世代育成支援会議だったので、公募に入り損ねた。計画のパブコメには意見を出した。運営している子育てひろばにパブコメ募集のチラシも来るようになった。が、みんなの目に触れることはない。新制度と今までの計画に盛り込んでも、新制度との金意は分からない。変わり映えしない。普通の人にはわからないのではないか。
Sさん 10月から内閣府。業務として会議も運営、FAQ作成など。自治体や保護者から「事業計画を作ったが乖離しているのでどうしよう」「保育料があがったがどうしよう」という電話がくる。
Oさん2 横浜在住で、東京都から声がかかり、一番最初に声をかけてくれた墨田区で委員となった。新制度というのも、どう進めるかの見通しが立たなかった。これは量の調整をする議論の場ではないというのが大方の意見。各自治体で決められる画期的な会議と聞いていたが、国の指示に対応するだけと、質の話はお金が出るかどうか。私としてはそうではないことを信じたいと。これまでの横浜市を中心にやってきたことを墨田区でてきないか。横浜市での取り組みで、当事者が変えていけることを学んだ。これを墨田区でできないか。開いてみたらみな知らない人ばかり。横浜市と違って市民活動がないに等しい。どうするか。戦略的に行かないと終わる。それを役所の人が理解するだけでも大きい。この中で何かやることは無理。仕掛けないと。
 やったことは、まず委員の人と話した。最初の段階でワークショップをした。どんな区にしたいか。それが最後までつながった。量のことは一切ない。保育は量だけでなく質のことに力を入れるというキーワードだったから、量の調整で終わることは止めた。そこは戦略的には成功したことの一つ。ワーク・ライフ・バランスに対する協議をやっていないではないかという話が出たので、安藤さん(ファザーリングジャパン代表理事&にっぽん子育て応援団団長)に来てもらった。
 墨田区の部長がいたことが画期的。役所の存在大きい。可能性はある。語り続けること必要。そこが大きかった。役所と委員が組めた。全然違う考え方の人とも話し合えた。役所とどう組めるのか。
 どうしても頑張りたかったことは子育て当事者の力。幸いによい委員がいたので、彼女を引き上げた。その後、彼女が子育て・まち育てという会を動かすようになった。基盤として役人が先見の明があり公募委員をたくさん取った。公募委員が発言しやすいようにした。役所が企画を立てるとたいてい面白くない。公募委員らに企画させて。それは成功だった。新制度で保育所に入れるかと心配する保護者がいた。それで親子が集まった。大成功。役所も幼保のブースを出して、対応した。一番並んだのは役所と個人相談。
 これまでの取り組みで、役所は個々に丁寧に対応すること分かった。部長と市民委員の二人が組んで区内の子育てひろばを全部回って、毎回、今度保育所こうなると説明した。
 制度は上からおりてくるのではなく地域で変えることができる。親たちの制度に関する理解は変わった。可能性がある。これで終わってはいけない。第二ステージ。1年ではできなかった。たいていの自治体は量の整備で終わった。新制度の地方版会議はいろんなことがやれる。ここからリベンジができないか。
 墨田区のためにやったのではない。モデルを作ろうと思ってやった。
Oさん1 傍聴したくても、ずっと見ていないと分からない。
Yさん 戦略的にスケジュールの中にどう入れられるか。Sさんという当事者の存在が大きい。
Oさん2 当事者委員を引き上げることが重要だった。地域子育て支援に関しても、箱物はある。これを同機能化するのか、市民的な視点がないとできない。まず、とにかく市民が声を上げる雰囲気をつくらないと。みんなで支えあう場づくりをする1年だった。
Yさん 横浜市の子育て支援は市民目線。自分だけではなく、当事者。客観的な目線があったり、全体を俯瞰する視点があっ。そのプロセスは大事だ。
Oさん2 見通しが見えないので大変だった。分からないけど先に行こうと思った。
Tさん 当事者が要求だけではなく、他の当事者がどう考えるかという視点がでたのはどうして。
(ここでタイムアウト)

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●練馬区・日野市・大田区・さいたま市・横浜市・北区・流山市
 大田区では公募委員もバックボーンのある人が多く、入りづらい。議員が参加していたり、歯科医とか。事務局主導。これから民間主導で勉強会したり、子どもの意見を聞くことができないか、民間の立場で考えている。練馬区では公募とで入った人がまったく真っ白でスタートして会議のマナーから分からない。行政主導と発信したい市民のせめぎ合い。計画の中にコラボを入れるとか。のみにケーションを活発にして行政職員をひきずりこんだという話が出た。日野市では、学童クラブのガイドラインが条例化されたことが関係者にとって大きかったが条例でなく内規でしたのでいつひっくり返されるか分からない。国の基本方針で家庭が大事ということが会議で紛糾。そうではないだろう。親育ち、子育ち、地域育ち、次世代育ちということをクローバーにして優先順位をつけずにやっていこうということで合意した。

●逗子市・流山市・市川市・世田谷区・中野区・大田区
 とても面白いメンバー。毎月会議をした逗子市。市民版会議があった市川市。タウンミーティングで市民の意見を直に訊いた流山市。それぞれの会議の様子とか、うまくいくはずだったのに梯子をはずされたり、見かけと内実が違う、流山が市川に視察にいって、一番見てほしくなかったところを参考にしたりとか。市川対流山という構図に。これから先は子どもにどういうふうに育ってほしいかという話にしたい。給付と事業はどう違うのか、給付は義務だが事業は義務ではないといった話も出た。
 会議としては活発だったが、会議の議論の成果が事業計画に結びつかなかった。

●北九州市・上越市・大垣市・神戸市・横浜市
 草の根勉強会をしたのでニーズ調査の回収率が良かった。先進的だったのは横浜市で、エリアごとの工夫を事業計画に盛り込んでいる。パブリックコメントが反映された。各地域ともニーズ調査は冊子化して持参。関心が高い地域と高くない地域の差がある。会議委員の熱意の差の影響もあったのではないか。保育園と幼稚園の意見のぶつかり合い。お互いに譲らない。市民感覚の意見として今までの手続きとほとんど変わらないと受け止める人もいる。

●横浜市・新宿区・中野区・墨田区
 墨田区に尽きる。いろんな地域で聞かれるのが、制度がわかりにくい、既存の制度と新制度とどう変わるの、新制度が知られていない。就園奨励費なくなったね。費用負担が上がる。会議の委員でも新制度がスタートした後はどうなるのかわからない。新制度に関係の情報発信がむずかしかったり、情報発信が遅かったので関わりにくかった。墨田区では、新制度進めるのかが悩ましかった、座長は当事者の声で作って行きたいと横浜市を参考に進めようと。戦略的に委員と話、量に調整に終わらないようにと、ワークショップを最初に開催した、当事者委員を引き上げる。当事者が動きだすことに背中を押す。新制度説明会でも幼保ブースを置いた。役所が丁寧に対応してくれる。当事者が自分たちで作れると実感して、みんなで作れる。行政職員の理解が大きかった。墨田区をモデルに他の地域でも。まだまだやれる。

●墨田区・中井町・横浜市・敦賀市・広島市
 事業計画をどう作ったかというより、この制度で何がどう変わったかの話が中心。認定こども園になったところ。認定こども園になってもそこで保護者が対立したり。元に戻してとの意見が出たり。広島市では、新制度で消費税が使われたが、自分たちにとってよいことがあったのか。役所に行ってもお金をつけてくれないのでよいことあるか。保育士や調理師さんが離職しやすくなり、墨田区では急に調理師がいなくなって1歳児に仕出し弁当でからあげが出るというような事態が、実は起こっている。事業計画、横浜市がすぐれていて、最初に子どものために計画を作る。子どもの育ちを継続的に見る。第一義的責任が親にあるが。そこは当たり前だが、それを強調するのではなく、地域全体で子育てを支えることが大事ではないか。それはほかの自治体では同じように感じていた。そこが必要ではないか。そこをしないと虐待など追い込んでしまう。

●横浜市・茅ヶ崎市
 横浜市という360万人都市。民の力大きかった。子育て世代でも、自分たちで動くしかない。行政に言ってもしょうがないという人たちが自ら動いてきた。支援拠点が18区の各区に1カ所ずつあり、そこの施設長が集まって拠点ネットを作った。計画書を素案から読み込んだ。読むのは大変。資料をいきなり渡されても分からない。制度を伝える伝道者がいないと、一般の人に伝えられない。この制度で何が変わるかわからない。それをやるために中間支援的な人がいないと難しい。横浜市には18区それぞれに拠点があり、担う人がいた。パブコメが2400集まった。よこはま1万人子育てネットワークと地域子育て支援拠点メンバーによる組織票。1万人で出した意見は、素案に生かされている。自分たちの声は届くという実感。これから、実際にやっていくときにどうか。やり方や内容はどうなのか。そこを聞き、フィードバックしていく場がないと、一人歩きして、こんな制度ではなかったのに!ということになる。市民と一緒に考える土壌が、横浜市役所にはある。会議があることで自分たちが動かせることを体感できるような計画になってもらいたい。

◎グループディスカッション その2
 「今後の展望、子ども・子育て会議の役割」

○とあるグループでのやりとり
Yさん1 横浜市でパブリックコメントを出すムーブメント。第二ステージ。今までは計画を作るだけ。制度を作りつつ、自分たちがどう作るか考えることがえきれば。制度とからめて。子ども・子育て会議でできれば。
Mさん 横浜市職員。計画作りに携わった。組織としては携わる場ではない。3月まで待機児童対策。4月は推進する立場。自分の思いを込めたかった。娘が小3で、待機児童にもなった。保育に携わっていると、保育所って誰のためにあるのか。働く親のためだが、子ども目線で見ているのか。子どもにとって見ようという話とか。地域全体で子育てを支えると昔から言われているが実態はそうではない。子どもの声はうるさいとか。行政として発信してこなかったのではないか。社会全体で子どもを支えることをムーブメントとしたい。行政で何ができるか。市報よこはまで説明。一つひとつの施策、文化を共有していく。会議とどう連携するか。会議は限られているが、いろんなチャンネルで話す機会を作って行きたい。作ったばかりでスタートライン、生かすも殺すも行政と市民。
Sさん 内閣府。地方版会議の取組事例集の作成、人材育成の研修会。企画担当。横浜市はよい事例。意見が十分に反映されないところがあったとか、時間的に限られていて、戦略的に考える余地が無かったとか。1回ニーズ調査をしたが、人口の社会的変化が大きく、思った通りには行かない。そこをどう見直していくのかは非常に大事。どんな感じで見直すかに興味ある。そのとき、子どもの育ちや目線からみてどう評価されるのか、何か考えられていることがあるのか、興味がある。伝道士の人材育成の研修会をやろうとしているのは、この制度を広くわかってもらうためには、関係者が非常に多いからだ。社会全体が何らかで関わる。なるべく広げて関わる必要があるのではないか。自治体で意見が十分に反映されない。行政と住民が対決的。そういうことではなく同じ方向を向いて、一緒に地域をよくするためにどうするか、その土壌づくりをするにはどうしたらよいか。そこに役立つものができれば。
Yさん2 田舎なので人口がどんどん減っている。県内のNPOで行政対住民という形もある。どうしたらよいのか。都会のよい例ばかり、私たちの規模にあわない。Yさんのいうこともわかるが、どうやったらよいか分からない。会議でも委員が活発に発言するわけでもない。行政の枠の中にない意見は落ちる。読み解いてくれるとよいが、翻訳する人が少ない。市民レベルでママたちに伝えたいが役不足。当事者として今困っていることを何とかしてほしいいと訴えているが計画にないので落ちてしまう。そこをどうやって上げていけるのか。今後の会議、田舎の例として過疎で困っている。中核的な田舎のまちは徐々に人口が減っている。田舎でも格差がある。手を組みたいが事情が違う。大変だということで終わっている。
Yさん3 横浜市で子育て支援拠点の施設長。小さなNPO。底辺の隙間の事業をやっている。認可外で一時預かり専門、産前産後の支援。情報感度の高い親御さんもいるが、利用者の幅が広い。産前産後の支援で入る家庭は生活保護。親御さんに障害があったり、子どもに障害があったり、日々の生活を支援。13事業からもれている部分。産前産後の支援は是非、生まれる前からの支援が大事。生まれた後が一番大変。利用者支援事業もやっていく。今の制度は当事者本人対象だが、家族単位の支援を考えてもらいたい。例えば障害者のヘルプ、親の障害には使えるが、子どもには使えない。そこを緩やかに、家族単位だともう少し関われるのではないか。4月から横浜市の子ども・子育て会議委員
Yさん1 当事者と事業者が具体的に考える場などがあればよい。
Aさん 逗子市と神奈川県の委員。市民コーディネーター。協働、共働、一緒に考えるステージにならない。フラストレーションになる。委員、幼稚園長、保育園長などリーダー格が集まっている、共助で何かできないか。公助に期待しなくてよいのではないか。逗子市の規模だと行政がやってくれるのに慣れているので、住民が自分たちで作るということにならない。サービスの受け手感覚。サービスを受けてクレーマーになる。保育園がコンビニ化してはいけないが。

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「今後の展望」というところで、「これはぜひ提案したい」ということをシェア

●不完全燃焼の公募委員ばかり。練馬区の今後を明るくするために裏会議を作るべき。次の公募委員とつながって情報交換や作戦会議をしたらよい。自分たちが作った事業計画をどうしたら当事者に分かりやすく伝えられるのか勉強会をしてはどうか。

●流山は子育て支援者のネットワークを、公募委員を中心に作りたい。上越市や広島市などネットワークを作って勉強会をしたところは会議に意見書を提言するなどして、生かされる。内閣府に説明会をしてもらって曲解がなくなる。学びを継続して広げることが大事ではないか。

●世田谷区で市民版子育て会議の話。最終的には区長も来て、行政職員も意見を聞きに来るようになった。これを教えてもらうべき。
世田谷区民版子ども・子育て会議は10回やって、理念的な部分も多かった。外遊びを入れた。待機児童が多いのでひそかに議論してきた。

●計画はできたが、魂を入れることが我々の役割では? 事業計画が一般の人に届いていないのではないか。市川市は市民版会議が行政とうまくいっていない。行政主導で計画ができてしまった。そこを壊すのがこれからの役割ではないか。墨田区では、子ども・子育て会議の委員に来年度以降への思いを書いてもらった。市民に役割を持ってもらうことがねらい。3つの部会を作って、それぞれが自分たちの役割としてコミットする。保育の質、児童館活性化など会議委員に入ってもらってまわすことをやろうとしている。

●2つの話。事例で出てくるものは規模の大きいところだが、小規模の自治体だと生かしきれない。市民も役所も生かせずに、共助より公助がよい。小規模でうまくやれている事例を出すことが大事。もう一つ、ここまで計画ができて、どうやって子どもにとって、地域全体にとって具現化するかという点では文化を作らないといけない。行政VS市民となるが、当事者の意見が施策に展開できるか。事業者だからこそいえる視点、アイディアをどう形にするか対話できる場を作る、施策にする施策にする翻訳が必要ではないか。

●今後の注目としては委員の構成、保幼小の連携に地域をプラスして、切れ目のない支援をどのように実現していくかを注目したい。先進的な横浜をモデルケースに、小1の壁問題を解決するために事業をするのではなく、保育園長のように取り組んだほうが子どもたちの自主性ができるのではないか。子どもの育ちに重きを置いてPDCAを回したい。行政と市民の距離を縮めたい。

◎これまでの議論を踏まえてのゲストからのまとめのコメント

文部科学省初等中等教育局幼児教育課幼児教育企画官 林 俊宏さん
 子育て支援は埼玉県の担当課長で関わったこともある。幼児教育を進めているが、文科省的な立場で言うと、私立幼稚園が多く、子どもの半分が私立幼稚園に通っているが、市町村行政から抜け落ちている。新制度で共通のプラットフォームに入ることは結構大きい。よい駆除と幼稚園から小学校へつながる、その前の地域の子育てを一貫して市町村行政で見られることは大きい。新制度では、具体化するための中身が盛り込めたが、事業の中身や練度はこれからの課題。教育委員会があり、小学校以降を担当。そこが十分に計画に関わっているがどうか。仕掛けは十分ではないという反省もある。保育所や幼稚園も具組めて含めて、教育委員会が質の面でかかわれる部分を増やせるのではないか。幼稚園教育要領の改訂が始まっている。その中でも連携の話の動きが出てくる。各自治体の計画でも議論してもらえるとありがたい。自民党で幼児教育の質を高めることを動いていくべきとの議論があがっている。報告書をまとめる話もある。どういう方向に向かうか不安だが、お金の話とともに、中身も最終的には将来を担う子どもにしっかり沿っていく。

厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課少子化対策企画室長 竹林悟史さん
 普段は拠点事業の担当だが、新制度の全体の役割では基本指針。4月に新しい制度がスタートした。予算も厳しい中で確保できた。予算や制度ができただけでよくなることはない。どう使いこなすか、そこがないと。それは魂を入れる話。ここからが勝負。ようやくゴールにたどり着いたような気持ちだが、ここからがスタート。
制度が誇れるのは、制度をつくって終わりではなく、地域で使いこなすための地方版会議が法律に書いてあるし、全国にできたこと。これは大事なこと。今日の勉強会は、とてもよいタイミングで開かれた。
 今後、どのように地方版会議をまわしていくか。計画・基準といった決め事があっても活発に議論できたところもあれば、そうでないところもある。活発に動かすために仕掛けが必要。市町村の職員とどうつながるか、勢いあまって責めたり、批判すると返って状況が悪化することもあるので、うまいやり方でやってほしい。少なくとも人間はエネルギーがあるところに引かれる。そういうところで常にエネルギーを持って動いていく姿が役所を動かすチャンス。他の地域の情報を共有して作戦が立てられると良い。
 第2ステージ一緒に頑張りましょう。

横浜市こども青少年局長 田中博章さん
 横浜は、市民の活動が活発なところ。これまでの子育て支援はそういった力に引きずられてきた。同僚の熱い思いと、市民の思いを受け継ぎつつ、切磋琢磨していきたい。
 行政は、担当者が変わることもあるが、根っこは子どものため、親のため何をしていこうかという点は同じと、お互いに尊重できるところが横浜市の特長ではないか。パンチが強くなりすぎると、痛みはある。役人は直接のパンチを出せない。それぞれの立場で今できる範囲で考えているとすると、お互いを尊重することがうまくいく方法ではないか。その積み重ねが大きくなっていく。
 昨年11月にシンポジウムして、会場に大きな幹を作って、付箋で思いを書き出した。行政の計画は5年で作り変えるとまったく違うものになることもある。子どもの計画の理念は、幹の部分は同じでないといけないのではないか。きちんと根を下ろして市民に広がり、10年経っても子どもの部分は変わらないことが大事。各事業はアレンジしていく、花が咲き、違う花が咲く時期、葉っぱが増えることもあるが、大きな成長であってもらいたい。地域で、今タネをまいた計画を、良い方向に育ててもらえば。

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