議事次第と配布資料
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いよいよ、今回、子ども・子育て新システムに関する基本制度とりまとめ(案)が提案されました。新制度は、社会保障と税の一体改革の第1の柱として、今月末に正式にとりまとめる予定となっています。
◆総合こども園(仮称)
学校教育・保育及び家庭における養育支援を一体的に提供する「総合こども園(仮称)」を創設。「総合こども園法(仮称)」によって、学校、児童福祉施設及び第2種社会福祉事業として位置づける。
「総合こども園(仮称)」は、児童福祉施設としての性格も有するため、学校教育法における適用範囲に含めることなく、「総合こども園法(仮称)」によって制定し、学校教育・保育の水準を保障する法的位置づけとなる。
認可保育所(全国約23,000カ所)は、概ね3年程度の移行期間を定め、認定こども園(全国約500カ所)については円滑に「総合こども園(仮称)」に移行できるよう誘導する。幼稚園(全国約13,000カ所)については、総合こども園(仮称)、3歳以上対象の幼稚園型こども園(こども園給付対象)、従来型の幼稚園(私学助成で実施)の3類型に分かれる予定。
また、「総合こども園(仮称)」は、名称について使用を制限(名称独占)とする予定とのこと。
主な委員の意見としては、
・学校教育法の適応範囲を改正して、きちんと総合こども園(仮称)を学校教育法の第1条に加えるものだと考えていた。総合こども園(仮称)の法的位置づけのさらなる整理が必要。学校教育法に「総合こども園(仮称)」がどのように位置づけられるのか明確な記載が必要。「総合こども園法(仮称)」を読めば、学校教育法に位置づけられていると書き込んであるというレベルでは中途半端。学校教育法22条から28条の内容が、「総合こども園法(仮称)」にも同様に書かれる必要もある。
・従来型の幼稚園(私学助成で実施)については、期間限定とすべきである。
・国立大学付属幼稚園は、すべて「総合こども園(仮称)」に移行すべきである。
・総合こども園(仮称)の中身の議論が十分でない中、法案を通すのは残念。
・総合こども園(仮称)に、学校教育と保育の哲学をきちんと入れようと思ったが、こども指針WTも開催されておらず、この基本制度WTだけで検討するには無理があったのではないか。将来に禍根を残さないよう、十分な法的根拠が示されなければならない。
→ 委員の意見を受けて、次回最終WTに法的整理が示されることとなった。
今回の新システムの大きな目標でもあった幼保一体化、もう少し法的整理をしておくべきだったと思います。動くときには動く、しかし将来に禍根を残さないよう慎重の上にも慎重にという局面です。時間的に間に合わず、魂であるところの「こども指針」の検討は、法案提出してからとなってしまいそうです。
◆上乗せ徴収
国が定める基準に基づく学校教育・保育の活動の一環として行われる活動にかかる費用であって、施設による費用のばらつきが大きいこと等から、こども園給付(仮称)の対象とすることが困難な費用(特別な教材費、制服代など)について、実費徴収を認める。低所得者については、公費により補足給付を行うこととし、市町村において、実態を踏まえつつ必要な給付を行う。補足給付は、市町村事業の子ども・子育て支援事業(仮称)の対象範囲とする。
主な意見としては、
・幼稚園が市町村を越えた広域利用であることを踏まえ、どのように市町村が補足給付を行えるのか、引き続き検討したい。
補足給付として金額を定めるのは、市町村の役割。制服などもそれぞれの幼稚園・保育所でかなり多様ですから、市町村にとっては新たな課題となりそうです。
◆放課後児童クラブ
小学校4年生以上も対象となることを明記、4年生以上のニーズも踏まえた基盤整備を行う。質の確保の観点から、職員の資格、員数、施設、開設日数・時間などについて、国は法令上の基準を新たに児童福祉法体系に設定する。市町村は、基準を条例で定める案から、実態を踏まえ弾力的な基準を設定し、職員の資格、員数などは所用の経過措置を設ける案まで提示。
主な委員の意見としては、
・基準を条例で定めるのは理想ではあるが、当分の間は弾力的な運用、経過措置が必要。
・制度化が遅れ実態が多様であることから、あまりに急な基準設定は無理。質の底上げを図るという観点から弾力的な基準設定をせざるを得ない。
放課後児童クラブに関しては、これまで国が十分関わってこなかったために、あまりにも実情が市町村で多様であり、一律には語れない苦しさがあります。委員の意見としても、国のナショナルミニマムの上に、市町村が弾力的に取り組みながら底上げを図るのが現実的という意見が多く出ました。当たり前ですが、新しい制度を作るときには、最初からきちんと制度の位置づけをはっきりさせるというのが大事ですね。
◆子育て支援コーディネーター
総合的な子育て支援の充実をはかるために配置される予定の子育て支援コーディネーターについては、市町村の権限と責務にいれていいのではないか?それほど今後重要な役割を担っていくはずである。とりまとめ(案)には、さらに書き込みが必要ではないか。
子育て支援コーディネーターに求められる資質、役割など明らかにしていく必要がある。
ちなみに市町村の責務とは以下の5項目。子育て支援コーディネーターは、1.3に関わる重要な位置づけであるはずです。
1.子どもや家庭の状況に応じた給付の保障、事業の実施
2.質の確保された給付・事業の提供
3.給付・事業の確実な利用の支援
4.事業の費用・給付の支払い
5.計画的な提供体制の確保、基盤整備
◆地方版子ども・子育て会議
地方公共団体においても、関係当事者が新システムの運営に参画する仕組み(地方版子ども・子育て会議)を設けることが必要。地方公共団体の判断により、国に設置する会議と同様の事務を所掌する合議体が設置できる旨を法定。
義務づけは行わないという判断ですが、主な委員の意見としては、
・利用者からの苦情処理も含めて義務づけが必要。
・子育て当事者にとって計画づくりや評価に参画できるチャンスであり、期待が大きいのではないか。義務化が必要と考える。
・子育て当事者にとっては、新しい仕組みに関われるという意味で啓発にもなる。既存の審議会を活用しても良いとなれば、PDCAサイクルを新たに入れることが出来るのか疑問。
義務付けは、やはりかなり厳しいとの見解でした。しかし、多くの委員が、新システムの肝である、と述べているように、地方裁量権の多くなる新システムの運営上、引き続きどのように設置されていくのかウォッチが必要です。平成24年度の国の予算では、モデル的に地方版子ども・子育て会議が設置できることになっています。応援団としても、モデル実施する自治体について取材をしていきたいと考えています。
次回最終の基本制度WTでは、総合こども園法(仮称)の法的根拠についての整理、費用負担のあり方、特に国・地方の費用負担、事業主負担について検討され、最終的に取りまとめられる予定です。
